姉と私は 母が出かけた後 部屋の掃除をした・・・母が何時もする様に 先ずお茶がらを畳の上に
撒いた・・・ 「お姉ちゃん!畳がビチャビチャに成ったけど お母ちゃんが撒いたらこんなに
ならへんなー」「何してんの! あほやなー! 貸して見ー しっかり手で絞らなあかんやんー」
「ああ そうかー・・・こおお・・・?」「そうそう・・・」小さい手で やかんの中の
お茶ガラを絞って撒くのに時間が掛かった・・・ 姉がはたきを掛け 私が箒で畳の上を
掃いた・・・ 2人で雑巾掛けをして・・・ 火の気は無いが 体は ホカホカと
暖かかった・・・
お腹が空いて 母が作っておいて呉れた お握りを食べた・・・ 水筒に入っていたお茶は
もうさめて冷たくなっていた・・・ 時計が無いので お昼前なのか お昼過ぎなのか解からない。
母の作ってくれたお握りは美味しかった!「お姉ちゃん お握り 美味しいね!」「うん」
「お母ちゃん 今頃何してるかなー」「お母ちゃんも お握り持って行ったから 安富の
伯母ちゃんと一緒に食べてるのんとちゃう?」「そうやなー」「内山下は 今 物凄く
怖い所や いうてたけど 大丈夫かな・・・?」「怖い所?」
「追い剥ぎや引ったくりの人がいっぱいで 女の人や子供は1人歩き出来へんねんてー」「ふーん
お母ちゃん1人やけど大丈夫・・・? お父ちゃん居てはったら良いのになー
お父ちゃん何で お仕事から返って来はらへんのかな・・・?」「お父ちゃんは お仕事と
ちゃうよ!お父ちゃんは 兵隊さんに成りはったんよ・・・!」「ええっ!兵隊さん・?」
ほら あの写真・・・ 兵隊さんの格好してはるでしょ・・・!」「うん」
戦地の父
2010,02/25(Thu)
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