玄関の向こうの襖が開いて 祖母らしき人が顔を出した・・・! 「何方さんで・・・」 「美祢です・・・」
聞こえないのか 「ええー どなた?」 と言いながら こちらへ向ってくる・・・
(ああー良かった! 母は生きている!)「お母さん! 美祢ですが・・・」 「・・・・・・・・・」
「すいません ご無沙汰ばっかりしていて・・・ お元気でした・・・?」 祖母は 太っていて 背は低めで
背中が丸く やや前屈みで 頭髪も白く 既に60歳は超えていたが 見るからに お婆さん であった・・・!
私は 祖母に会うのは初めてで・・・ 姉の話等から 優しそうな祖母を
思い描いていたのだが イメージが少し違った・・・!
祖母は 私達をいちべつし さげすむ様に 見下ろした後 「どねん(どう)したんなら・・・」
祖母は 私達は 大阪に居るものと思っていた・・・ 母は 私達が 大阪を引き払った後のいきさつを
掻い摘んで話した・・・ 「お母さん お願い・・ 私達を暫く此処に 置いてつかーせー(置いて下さい)」
母は 玄関先で 祖母に頼んだ・・・