もう　これ以上生きていても　夢も希望も無い・・・    有るのは　苦しみと絶望だけ・・・
父が　戦地へと　狩り出されて　1年以上が過ぎていた・・・ 思い起こせば　此の1年間　必死に生きた・・・
これ以上　どう生きれば良いのか　今の母には考えが及ばなかった・・・
　　　　

此の子達を　置いて　自分一人では死ぬ訳にはいかない・・・
もし　祖母が此の子達だけでも　預かって呉れていたら
一人で死ぬ事を考えていた・・・　　今はもう　それも出来ない・・・
此の子達を道連れにするのは不びんだが　こんな世の中　生きていた方が
可哀想なのかも知れない・・・・・・・・・

「お母ちゃん！　これから如何するの・・・？」　姉が聞いた！
「お母ちゃんは　もう疲れた・・・！　戦争さえ無かったら・・・」
母の目から　止めどなく涙が流れた・・・・・・・・・
　　

「お母ちゃんは　　もう死のうと　思う・・・・・・！」

「お母ちゃん　　死ぬんやったら　　うちも死ぬ！！」　　　

私は　母の首にしがみついた・・・！　私には　死　というものが如何いうものか　
殆ど解かっていない・・・。
母のことが大好きで　母の行く所だったら　何処でも一緒でないと嫌だった！