やがて 年が明け 別荘が完成し 母は 別荘へと移った・・・
赤い屋根瓦の小さな 可愛い家である・・・ 間取りは6畳と四畳半の畳の部屋に 南面一杯に
廊下があり トテモ日当たりが良く 北側にもトイレに続く廊下があった。
山続きの庭には 井戸が掘られポンプも付けられ、 梅の木や 桜 桃
柿の木等が植えられていた・・・! 義母の母に対する精一杯の思いやりであった・・・!
山の中腹にある別荘
母は喀血する事は無かった・・・(結核では無く 恋の病だから当然であるのだが)
自分が喀血をしないのは X腺を照射しているから と信じて疑わなかった・・・
時が経つに連れ 微熱は無くなり 残るのは胸の苦しみばかりであった!
そんな頃 以前にも述べさせて頂いたが ある有識者拠り X腺の詳細に付いて
教えて頂いたのである!
母は 結核が誤診と解かった後も 父と結婚する26才迄 この別荘に住んでいた・・・
父との結婚と同時に 大阪に住む様になり 此の別荘は
空家に為っていた事を思い出したのである・・・!