この当時の薩摩芋は　大人の親指大程の太さしか無く　蒸かし芋にすると　べたべたで筋の多い
物だった（今の薩摩芋と比べると味も　大きさも雲泥の差があった！）姉は　一口食べただけで　
　　「のりちゃん　食べて？　うちは　食べられへん！」「うん」私は　人参以外は何でも食べた・・・
　　　でも口の中に筋が　気持ち悪く残った！「お姉ちゃん　筋が食べられへん　出してもいい？」
　　　　「いいよ！」 古新聞の上に筋を吐き出した！　しっぽの方は苦かった！！

薩摩芋とお茶を戴いて　庭に降りて草むしりをして　枯れ葉を掃き集めた・・・枯れ葉の山が出来た・・
「今度　おいもさん買って来て　此の枯れ葉の中にお芋さん入れて焼いたら美味しいねんよ！」
　「うん！　しよしよ！」私は　未だ焼き芋を食べた事は無かった・・・


母が　小型のトラック（３輪車）で　荷物と一緒に帰って来た！　石段をこちらに上がって来る！
　「あっ！　お母ちゃん　帰って来た！！」「おかーちゃーん！！　お帰り・・！」「只今！」

母は　休む暇も無く　運転手の人を手伝って　石段の下に止められたトラックから荷物を降ろし　
　石段を登って荷物を運び始めた・・・　姉と私も　小さな荷物を運んだ・・・
　　何往復かするうちに　息は　はーはー　息切れがして来た・・・「しんどいな・・・！」