『お父ちゃんはね、お国の為に人を殺・・・・・。」と言いかけて、母は、
はっと我に返りその言葉を飲みこんだ!(当時 そんな言葉を発っしていたら
非国民と罵られ 大 変な事になる! 涙声で お国の為に・・・まで言った
母に代わって 私の隣にいたおばさん (やはり戦地に赴く息子さんを
見送りに来ていた方)が、 『お父ちゃんはね、お国の為に海を越えた遠い
お国へネ! 大切なお仕事を しに行かはったんよ!
必ず帰って来はるからね・・・!」と・・・。
父は、どんな思いで戦地に向かったのだろうか・・・?
戦争・・・。それは人を殺し 憎しみ合うだけの行為!
同じ血の通った同じ人間を・・・!
相手の人達に対して何の恨み辛みも無い・・・!
唯 命令の儘に個人的な感情は
一切御構無しに 機械的に殺し合うだけの行為!
何のために!!
*国の決めた 戦争への召集は、病人以外誰人も
逃れる事は出来なかった!
逃れようとした人は、
非国民としてしょっぴかれ
刑務所につながれたのである!
舞鶴からの帰路 私は、一生懸命歩きながら眠ってしまい
握っていた日の丸の小旗を落としてしまった!
結局 母の背中に お世話に成りながら思った・・・。
お姉ちゃんも体弱いし
うちが、早よ 大きなって 一生懸命働いて
お母ちゃんの面倒見てあげな・・・。と