何時もの四つ角の路面に、店開きをして座布団の上に座ろうとした時
だった、「おばはん！誰に断って此処で店開きしょんじゃ～～！」
頭の上で、ドスの効いた怖い声が聞こえた・・・！
見上げると、見るからに怖そうな、顔に傷のある４０才代位の
男性が、母を見下ろしていた・・・！

母は、相手の言っている意味が解からなかった・・・。
「スイマセン！　此処で店開きするのに、許可がいるんですか・・・？」
家政婦さんからは、そんな事は、聞いていなかった・・・！
周りの人達が、２人のやり取りを遠巻きに見ていた・・・！
怖そうに、心配そうに・・・段々異様な雰囲気に成って来た・・・！

その異様な気配に、母も何となく気付き、「スイマセン！直ぐに退き
ますので・・・。」そう言って地下足袋を持って場所を、移動した！
「ああ～怖かった！　こんな事もあるんだ！　気を付けなければ・・・。」