子供達は、闇市の事を何も理解していない。怪我をした事に嘘を付く事は出来ない。
今迄も、嘘は、殆ど付かないできた・・・。今回も有りの侭の話しをしたい、ても、
ちゃんと理解してくれるだろうか・・・？暫く考えていたが、やはり、きちんと
シッカリ話して、何故こんな事をしなければいけないのか・・・。
全ては、戦争の性で、今、世の中が、メチャクチャなのだと言う事を理解させねば・・・！
と、思った・・・！

この闇市は、国には、認められていなくて、本当は、ここでの売り買いをすると、
売った方も買った方も警察に引っ張られ、物品を取り上げられ、始末書を書かされ、
内容に依っては、豚箱に入れられる・・・！しかし、今、日本の殆どの人達が、此の
闇市の物を食べなければ生きていけない！！　
 
国の発行する配給のクーポン券は、食料(薩摩芋　コーリャン、メリケン粉　粟、稗etc)
とちょっとした日用品（電気が、未だ付かないので マッチやローソク、石鹸etc)との　
引き換え券で、朝早くから並んで、クーポン券を 渡して品物と取り替えてもらうが、
この配給品のみを食べていた人達は、餓死していた。
母は、今この時代は、闇の物を食べなければ生きていけない事を何度も強調し、

今日の経緯（いきさつ）を話して聞かせた・・・！