戦争が終って約１年　日本全国、生きる為に食べる為に必死だった・・・！
当然の事ながら国からの援助は、何も無い！（有ったのは、マッカーサーが尽力してくれた
小学校の給食のコッペパンと臭いミルク　そして、これにのみ依存していたら、餓死すると言う
クーポン券での配給品・・・！）日本全国疫病と病人と怪我人と浮浪人と浮浪児と
ＭＰ（進駐軍人）や進駐人のアメリカ人相手のパンパンで溢れていた！

母は、そんな時代を病弱な身体に鞭打って姉と私に食べさせて、小学校へ通わせる為に
必死に働いていた・・・。朝は、旭日と共に起き（配給のマッチは１日一本しか使えない！
そのマッチで火を熾し、朝食と夕食を作り、朝食の後かたずけをし、姉と私を送り出した
後、掃除、タライで洗濯を済ませ、１０時迄に女学校に行き先生方や女学生達に気を使い
ながらお茶の準備をし、昼食が済んだら沢山の湯のみやヤカンや流しを洗い、釜戸周りの掃除を
して２時迄にそれらを済ませ、帰宅。休む間も無く姉と私も手伝って封筒貼りと手巻きタバコ
の内職・・・。日が沈む前にマッチやローソクを使わなくても良い様に食事も済ませ就寝。

母には、１年３６５日休める日は１日もなかった！働いて働いて働いて・・・！心身共に疲れ
果てていた。多くの日本人がそうであった様に、母も、不機嫌で怒りっぽくなっていった！
私が、小学校に行く様になって、学費や雑費がかさみ、母の上質の着物が１枚ずつ消えて
いった・・・！