小学校の床は板張りで、暖房器具等は何も無い、皆裸足で手足の指先がとても冷たく
鉛筆を持つ手はかじかんで旨く字が書けない・・・。
指に時々「はあ～～～！」と息を吐き掛けながらエンピツを握っていた。
男の子達は、殆どが鼻垂れ小僧で、時々ずずず～～～！と鼻水をすする音がした！

ある朝、授業が始まって暫くして、教室の前の入り口が開いて「おはよーございます～～」
皆一斉に声のする方を見て「あはははは～～～～～」「うふふふふ～～～」
「えへへへへ～～～」遅刻をして来た当の本人は、皆が何故笑って いるのか 解からず
きょとんとして、其の顔が可笑しくて又、「あはははは～～～～」「うふふふふ～～～」
「えへへへ～～～」遅刻をした男の子は、皆に笑われて恥ずかしそうに、自分の一番前の席
に腰掛けた・・・。隣に座っていた男の子が、「おめーな～　新聞がみで鼻ち～んしたんじゃろ？」

「うん！」又、皆がどっと笑った！
遅刻をしてきた男の子は、まるで　くもすけ　の様に鼻や口周りが、真っ黒だったのだ！

この当時ハンカチやチリ紙を持っている子は、皆無だった。鼻水を拭くのは、服の袖口か
前裾だった。母親達は洗濯に悲鳴をあげていた！女の子達は鼻水をす～～とすするか、
舌の先で舐めるかだったが、其の為女の子は風邪を引き易かった・・・！何故か・・・？
咳やクシャミや鼻水は、それらに拠って雑菌を体外へ排出している訳で・・・。
鼻水を吸ったり舐めたりすると折角体外に出た雑菌を又、体内に戻す事になり、
風邪引きの 原因に為り易い・・・！！