外にでると、風が少しあってトテモ寒かった！姉も私も普段着の上に綿入れの　どてらを
着ていたが、足は素足で草鞋（わらじ）を履いていた。母は、着物の上に丈の長い羽織を
着て、肩掛けをして、足には、戦前から使っていた少し黄ばんだ白足袋を履き、
草履を履いていた。 手には風呂敷に包んだお年賀を持っていた。

石段を降りて少し広い道路へ出ると、男の子達が新聞紙等で作った凧を揚げて高く揚げる
のを競っていた！
　　
＊凧（たこ） 　　　　　　　　↑　戦後１、２年目に揚げられていた凧
　　　日本の凧が正月の遊びとなったのは、江戸時代後期。
　　　「立春の季に空向くは養生の一つ」と　呪い（まじない）的要素を兼ね備えた
　　　新年の遊びとして江戸時代の人々を始め、身分の差無く全国で親しまれました。
　　　と有りました。

ご近所の挨拶回りの帰路、穀物らしき俵を積んだ馬車に出会った！荷台には、
「初荷」の文字が書かれてあった！それを見た母は、「あ～そうそう　今日は、初荷　初仕事
をする日 やから、家に帰ったら、封筒貼りだけでもしよか？」「は～～い！」帰宅後、私達は、
初仕事として、 内職の封筒貼りをした。