お母ちゃん 死んだら あかん!!
2011,11/29(Tue)
お正月の3日、朝食の後、姉と私は百人一首を広げて坊主めくりやお姫様集
等をしていた。 其の頃母は、隣の部屋で押入れの奥の方から蓄音機を取り
出し、レコードを掛けて、久し振りに モンペを脱いで着物姿になり、
日本舞踊のおさらいをしていた・・・。今日の午後、養老院の人達の
慰問の為に・・・。 扇や日本手拭をくるくる回したり、口に咥えたりしながら・・・。
昼食を早めに済ませ、母は、お化粧を昨日よりも濃く白く塗って、口紅も何度
か重ね塗りをして、 はっきり、くっきりと小指で描いた。「お母ちゃん?昨日の
お化粧の方が、好きや!」 「養老院の広間はね、チョット距離が有りますから
ね、この位濃い目の方が引き立つんですよ!」 「ふ~~ん!傍で見たら、
お面被ってる見たいやな~~!」「いいんです・・・」と母は、笑って いた。
笑うと歯が何時もより黄色く見えて、(歯ブラシを買うお金も無い位貧しており、
指に荒塩を 付けて磨いていた、)姉も私も少し嫌だったが、歯を見せながら
舞う 訳ではないので、 まあ いいのかなと思った。
母は、錦糸 銀糸の入った綺麗な着物に着替えた・・・。「うわ~~お母ちゃん
ものすご きれい~~~!!」「そ~~お?、ありがとう!」母の美しくお正月ら
しい姿に反し、姉と私 の姿は、あまりにもみすぼらしかったが、私達は、
そんな事には無頓着だった・・・。 母の舞いを心待ちにしてくださっているお年寄
りも多く、やんやの拍手を受けて母も 嬉しそう だった。
等をしていた。 其の頃母は、隣の部屋で押入れの奥の方から蓄音機を取り
出し、レコードを掛けて、久し振りに モンペを脱いで着物姿になり、
日本舞踊のおさらいをしていた・・・。今日の午後、養老院の人達の
慰問の為に・・・。 扇や日本手拭をくるくる回したり、口に咥えたりしながら・・・。
昼食を早めに済ませ、母は、お化粧を昨日よりも濃く白く塗って、口紅も何度
か重ね塗りをして、 はっきり、くっきりと小指で描いた。「お母ちゃん?昨日の
お化粧の方が、好きや!」 「養老院の広間はね、チョット距離が有りますから
ね、この位濃い目の方が引き立つんですよ!」 「ふ~~ん!傍で見たら、
お面被ってる見たいやな~~!」「いいんです・・・」と母は、笑って いた。
笑うと歯が何時もより黄色く見えて、(歯ブラシを買うお金も無い位貧しており、
指に荒塩を 付けて磨いていた、)姉も私も少し嫌だったが、歯を見せながら
舞う 訳ではないので、 まあ いいのかなと思った。
母は、錦糸 銀糸の入った綺麗な着物に着替えた・・・。「うわ~~お母ちゃん
ものすご きれい~~~!!」「そ~~お?、ありがとう!」母の美しくお正月ら
しい姿に反し、姉と私 の姿は、あまりにもみすぼらしかったが、私達は、
そんな事には無頓着だった・・・。 母の舞いを心待ちにしてくださっているお年寄
りも多く、やんやの拍手を受けて母も 嬉しそう だった。
