子供達は、屈託の無い事をして時を過ごしていたが、母や伯母さんは、今後の生活の事を心配していた!
近所には 殆ど人が居ない!買い物をするにも お店が無い! 備蓄していた食料もかなり少なくなって
来ていた! 夕食の時 母が思い切って 伯母さんに話し掛けた 「お義姉さん達は、
これから どねんされるん・・・?」「私も色々考えたんじゃけど、田舎の両親の所へ子供達を連れて
帰ろうと思うんじゃ!此処では、もう 暮らせんから・・・。」 「私も 遠い親戚の お百姓の今市さん宅に
お世話に成ろう かと おもーとるんじゃ!」 「あーそりゃ良かった! お百姓なら先ず食べる物には
不自由せんからね!」 母は、野良仕事の経験は無いので心配だったが、話は決まり 私達親子3人は、
その翌日 今市さんのおじさんが向えに来てくださった・・・。 リヤカーに 荷物を乗せて戴き
伯母さん達より一足先に その家を後にした!折角仲良しになった 従兄弟達や伯母さんと別れるのは、
寂しかったが、 戦争と言う異常事では仕方の無い事であった! 「お元気でネ! 戦争が終わったら
又、合えるからネ!」その前日からどしゃぶりの雨が降り 近くの堤防の土が壊され 川の水が流れ出し
私の膝上辺り迄 水に浸かりながらの出発であった!!