次の日曜日、岡山市内にある安富の伯母さん宅へ行く事になった。私は、
伯母さんには特別な感情を持っていた・・・。ある意味母よりも好きだった
かも知れない。優しくて暖かい・・・。怒った事は一度も無かった。
私が肋膜を患った時一生懸命看病してくれた人である・・・。あれから
２年半が経って居る・・・。

朝食を済ませて、伯母さんには母の着物と従兄達には、お餅と卵を
お土産に持って、バスに乗り込んだ。お正月明けの日曜日でバスは込ん
でいた・・・。舗装されていない田舎のバス道は、良く揺れた！一番
後ろの席に座った子供は、揺れる度にお尻が飛び跳ねる位に・・・！

自宅から伯母さん宅迄は、たっぷり１時間は掛る。その丁度中ほどで
バスが止まって動かない！！運転手さんが降りてバスの前の口先を開けて
木炭を入れたり、鍵状になった鉄の棒の様な物を口先に突っ込みグルグル
と回している。 暫くすると 黒い煙がモクモク　モコモコ・・・。窓ガラスが破れて
無くなっている所やヒビ割れている所からススが入り込んで来る。一酸化炭素・・・。

姉は既に顔色が変わっている。体が弱く影響受け易い・・・。
やっと、運転手さんが運転席に戻りバスが動き出したのは、３０分後の事だった。