私は、何時も母にお姉ちゃんを見習いなさい！とか　叱られてばかりいたので、
初めて褒められた様な気がして、嬉しかった！おばさんが、「へ～～紀ちゃん
にもそんな才能があったんやな～！一辺うとて（歌って）もらわなあかんな！」
Ｓ子ちゃんも「のりちゃん！うとて！うとて！な～な～」と私の腕を引っ張るが、

「う～ん　大きい声出したら近所迷惑やし、小さい声やったら歌いにくいし
ピアノの伴奏なかったら上手に歌われへんから今日は、止めとくわ！」

「お母ちゃんが褒めるぐらいやから、よっぽどうまいんやろうけど、
将来、ほら、あの、今、はやりのあの子！ほらほら！大人みたいな生意気な
歌い方するのがいるやん！」「あ～美空ひばり？」「それそれ！あの子見たいな
流行歌手になってうんと儲けたら、蔵が建つで！」「あはははは～～～！」

私は、その当時美空ひばりの歌い方は好きではなかった！」演歌が大体嫌い
だったのである。 美空　ひばり↓