だんだん、皆、普通の授業には身が入らなくなり、学芸会の事ばかりが気になりだした。
先生もそんな生徒達の思いを察して、授業の途中から「今日の授業は、此処までにして
後は学芸会の準備にしましょう。」「うあ～～～、やった～～♪」

皆大喜びで、何時もの様に机と椅子を教室の後ろに寄せて劇の練習が出来る準備をし始めた。
先生は、教室から出て行ったが、10分程経って小さなお鍋を手に教室に戻って来た。
「先生、お鍋持って何するの・・・？」「これ？家から小麦粉持ってきて糊作ってきたんや！
糊、一杯使うでしょ！冠作りやトンボ作りに・・・。」「そうですネ！」「うん！使う！
使う！」

劇の練習もしながら身に付ける物や、大道具小道具等も手分けして皆で作った。

学芸会の当日、未だ照明も無い講堂でクラス別の学芸会が始まった・・・。
観客は、おじいちゃん　おばあちゃんが多く、皆一生懸命拍手してくれた・・・。
（ウイークデーの為、お父さんお母さんは、仕事や家事に追われて忙しく
観に来ることが出来なかった。）