２，３楽章吹いたところで、先生が指揮棒を机の上でとんとんとん！！と叩いて
笛を吹くのを静止させた・・・。「未だけったいな音出してる人いるけど、あれ程
版だ付けして来る様に云うといたのに、して無いのがおるな～～～？　誰や！」

私は身体の全身から血が引いて行く様な気がした。どないしょう・・・。　
小さくなってしっかりと笛を握り締めた・・・。「端から一人ずつ笛吹いてもらおか？
はい、Ｙ君から・・・。」「はい！」と言ってＹ君が吹きはじめた・・・。「よし！ええ音してる！」
「次！」「はい・・・。」蚊の鳴くような声だった。皆緊張して水を打った様に静かになった・・・。

「スー、ピー、スー、ブオ～～」その音を聞いた宇野先生は、いきなり笛を取り上げた
と思ったら、思いっきり床に叩き投げた！！！